従業員エンゲージメントへの注目は年々高まっています。日経新聞で「人への投資、企業価値を左右 スコア上位の株価7割高」という記事が出ており、従業員満足度や社員エンゲージメントが高い企業は、株価・業績とも好調であることをデータで示しているなど、興味深い内容になっていました。
こちらは、オープンワークという社員による所属企業を評価するクチコミサイトにおける企業評価スコアと業績の関連を示したグラフです。企業評価スコアが上位20%の企業群の株価上昇率、及び、売上高成長率ともに、市場平均を有意に上回っていることが確認できます。上位20%の売上高成長率が上場企業全体の約2.5倍というのは、ものすごい差がついています。
従業員エンゲージメントが高い企業は、業績成長率が高いという分析データは今までもいろいろな調査で示されてきましたが、このオープンワークの分析も同様に、従業員エンゲージメントや従業員満足度が高い企業は、業績向上が顕著であることを示していると言えるでしょう。
次に、具体的にどのような特徴を持つ企業が、好業績に繋がりやすいかの分析を示しているのがこちらのグラフです。「20代の成長環境」「人事評価の適正感」「人材の長期育成」の評価の高い企業上位20%が、特に株価上昇率・売上高成長率が高いことがわかります。因果関係を明確に示すものではありませんが、人材に投資することが、好業績につながることが示唆されています。
生活水準が上がり、労働環境も向上し、人材の流動性も高まっている企業環境においては、社員がやる気に満ち溢れ成長をし続けていくことが、会社の競争力を高める”カギ”になるというわけです。日興アセットマネジメントが2021年1月から開始した新ファンド「日本株人材活躍戦略」の狙いは、「人への投資」に優れた企業に集中投資することということで、人へ投資する会社は伸びるという方程式をファンド運営に生かすという試みです。
ソニーやキリンは、従業員エンゲージメントを役員の業績連動報酬に反映する仕組みをいち早く取り入れ始めました。従業員エンゲージメントが高いほど、中長期の会社の成長につながると捉えるのであれば、従業員エンゲージメントを役員賞与に加味するというのは合理的な判断かもしれません。
経営陣が、真剣に従業員エンゲージメントを高めるためにはどうすべきか?を考えるようになれば、必然的に、社員のやる気スイッチを入れるための仕組み・制度・文化をどう作っていくかという論点(課題)に帰着するので、競争力のある企業組織を作っていくための取り組みに向かう流れがつくれるということですね。
そこで問題となるのは、どうやって従業員エンゲージメントを正しく計測するか、です。パルスアイでは、エンゲージメントを構成する8つの質問項目と独自のAIアルゴリズムを利用し、会社全体だけでなく、部署ごとのエンゲージメントスコアを計測することができます。
また、部署別にエンゲージメントスコアの推移や内訳を把握し、エンゲージメント向上に向けて何を改善すべきかという課題の絞り込みが可能です。
自社のエンゲージメントを計測・向上を通して、企業競争力と業績を高めていきたいと考えている企業様は、パルスアイのようなエンゲージメントサーベイの導入を一度検討してみてはいかがでしょうか?