人を新たに採用する際には、費用と手間がかかります。そのため、企業としてはできるだけ離職者が出ないようにしたいものです。
しかし、従業員の離職を止めるのは簡単ではありません。離職しようとしている従業員を把握したり、離職を防止したりするのに最適なのが、離職防止ツールです。離職防止ツールを導入することで、離職者を減らすことができる可能性があります。
今回は離職防止ツール20選を徹底比較し、選ぶ際のポイントや導入するメリット・デメリットについても解説します。
離職防止ツールとは
離職防止ツールとは、従業員の離職を防止するためのツールです。従業員のエンゲージメントを可視化したり、モチベーションを向上させたりする効果があります。
日頃からこういったツールを活用しておけば、離職者を減らすだけでなく、離職の原因を分析することができます。離職防止に特化したものから、人材マネジメントシステムの一環として展開しているものまで、様々なタイプのツールがあります。
離職防止ツール20選
離職防止ツール20選は、次のとおりです。
PULSE AI(パルスアイ)
特徴
「PULSE AI(パルスアイ)」は、優秀な社員の予期せぬ退職を防ぐ組織改善ツールです。
月1回のアンケート配信によって従業員の本音を把握し、退職リスクを可視化することが可能です。4つの質問で、全従業員の退職リスクを4段階(高・中・低・なし)で判定します。
高リスク社員へ適切なフォローを行うことで、会社が望まぬ社員の退職を防ぐことにつながります。「項目別重要度」で、社員が働く上で何を重視しているかを定量的に把握できます。
また、8つの質問の回答結果を元に、従業員のエンゲージメントを把握し、独自のモデルでスコア算出を行います。具体的な改善策を実行に移し、エンゲージメントの向上につなげていきます。
アンケートの回答時間は3分~10分程度ですので、従業員の負荷は最小限です。実名回答と匿名回答を組み合わせることで、従業員の本音を引き出します。
なお、申込みと導入時作業は、全てオンラインで完結します。
料金
利用料金は、一人当たり月額220円(税込)です。初回調査無料でトライアル利用が可能です。
初期費用はゼロで、最低利用期間もありません。気軽に開始でき、いつでも辞めることができます。
パルスアイ | 離職率改善・管理職育成に役立つ組織改善ツール
Visual
特徴
「Visual」は、エンゲージメントを可視化することで離職防止対策ができるツールです。
どの従業員が離職を考えているのか、アラートでいち早く知らせてくれます。突然の離職を事前に察知でき、定着率の向上に繋げられます。
さらに、従業員のモチベーションから、組織に対する貢献欲求を定量的に測定します。組織に対する信頼度合いも測定し、半自動的にエンゲージメント診断を実施します。人事の負担も最小限に抑え、離職防止ができるのです。
また、eNPSという従業員ロイヤルティを数値化する指標も測定でき、質問の回答に応じて離職率を5段階で評価します。
料金
利用料金は1人あたり440円(税込)です。
ユーザーが100人以下の場合、12ヶ月契約で月額55,000円(税込)、24ヶ月契約で月額49,500円(税込)、36ヶ月契約で44,000円(税込)です。
最低利用人数は3人ですので、まずは一部の従業員に試してみてから、全体で導入するかどうかを決めても良いでしょう。
Visual – 従業員ひとりひとりのエンゲージメント可視化で定着率向上に繋げる –
HR OnBoard
特徴
「HR OnBoard」は、人材紹介サービス等を運営するエン・ジャパン株式会社が手がける離職防止ツールです。
毎月の自動配信アンケートで社員のコンディションを見える化し、悩みを抱える社員がひと目で分かります。3,000社以上の実例研究をもとに開発した独自の設問と、離職リスクを判定するアルゴリズムによって、退職の予兆を把握できます。
回答結果に応じて推奨アクションを導き出すため、適切な対応が可能です。7,500社以上の企業で導入実績があり、利用企業の平均離職率が6割減少しています。
料金
料金は3人まで無料です。4人目以降は1人あたり年額10,000円(税込)となっています。
まずは無料で3人試して見るのがおすすめです。
テガラみる
特徴
「テガラみる」は、従業員のコンディション把握にフォーカスした離職防止ツールです。主に4つの機能があり、離職を防ぐと同時にフォローを行うことが可能です。
1つ目の機能は「お天気だより」で、従業員が就業後に”心のお天気”を入力し、フォロー担当者が確認します。
2つ目の機能は「タイムライン」で、気になるお天気に対して個別にコメントができます。
3つ目の機能は「アンケート機能」で、一問アンケートを実施可能です。
4つ目の機能は「掲示板」で、スタッフに対して一斉にお知らせを配信できます。
アプリで簡単に操作できるため、従業員にとってもフォロー担当者にとっても便利です。また、フォロー漏れを防ぐために、弊社独自のロジックを組み込んだアラート機能が搭載されています。
料金
利用料金は非公開となっており、資料請求すると分かります。
Willysm
特徴
「Willysm」は、社員の気持ちを蓄積し可視化することにより離職防止を図るツールです。今の気分を3つのボタンで選ぶだけですので、従業員の負担は少ないです。
組織や部署ごとにヒートマップで表示されますので、離職しそうな従業員をすぐに把握可能です。カウンセリングを通して従業員の不満を聞き解決することで、離職率の低下に繋げられます。
メンタルヘルスの管理がしやすく、組織全体のモチベーションを向上させることができます。
料金
料金はプランによって異なります。プランはプレミア、スタンダード、ベーシックの3つがあります。
プレミアの場合、月額料金は1人あたり1,200円です。スタンダードの場合、月額料金は1人あたり1,000円です。ベーシックの場合、月額料金は1人あたり700円です。
半年単位の契約ではなく1年単位で契約するのであれば、それぞれのプランで100円の割引があります。
社員のモチベーションと組織の生産性向上を目的としたモチベーション・マネジメントシステム|Willysm(ウィリズム)
EX Intelligence
特徴
「EX Intelligence」は、従業員エクスペリエンスを改善し、離職防止を図るツールです。従業員エクスペリエンスとは、組織との関わりを通じて得られるあらゆる体験や経験のことです。
質問を通して従業員の期待値と実感値を収集し、ギャップを可視化します。設問をカスタマイズすることもでき、自社固有の課題を発見可能です。
課題を分析し、優秀な人材の離職防止を実現します。
料金
利用料金は資料請求をすることで分かります。企業の規模によって、月額料金は変わってきます。
EX Intelligence|国内初の従業員エクスペリエンスクラウド | HRBrain
THANKS GIFT
特徴
「THANKS GIFT」は、感謝・称賛・福利厚生などを通じて、離職防止を図るツールです。感謝という非金銭的報酬と、貢献度の高い従業員に対して、金銭的報酬を組み合わせることで、エンゲージメントを高めることができます。
日々のコミュニケーションで生まれる社内通貨を、福利厚生サービスに連携することで貢献意欲を引き出せます。社内通貨やポイントは、PayPayやAmazonギフト券などに変換可能です。
料金
料金は問い合わせることで確認できます。利用人数によって変動します。
THANKS GIFT サンクスギフト|ありがとうが組織を強くするエンゲージメントクラウド
RECOG
特徴
「RECOG」は、“ホメる”コミュニケーションを仕組み化し、離職防止を図るツールです。従業員同士で褒め合うレター機能によって、面と向かって伝えにくい感謝や称賛をいつでも気軽に伝えられます。
レターは社内でシェアされ、感謝や称賛の輪が広がっていきます。メンバーへの理解や親近感、信頼感が高まり、離職防止の効果があります。
導入した企業の従業員の83%がモチベーションが上がったと感じており、75%が人間関係が良くなったと感じています。
料金
料金プランは非公開となっています。資料請求を行うことで、具体的な金額が分かります。
契約内容によって料金は異なります。
”称賛”で組織の課題を解決する。チームワークアプリ“RECOG”
いっと
特徴
「いっと」は、従業員から本音を引き出し、課題の本質を捉え、離職防止を図るツールです。アンケートもインタビューも1つのシステムで完結しますので、従業員の負担は少ないです。
離職を考えている従業員の本音を知ることで、的確な対策と改善が可能です。第三者インタビュー代行により、個人に寄り添ったアプローチができます。
従業員の本音を聞くことは、離職の未然防止に繋がります。
料金
料金は非公開となっています。問い合わせることで、具体的な金額を把握できます。
ミツカリ
特徴
「ミツカリ」は、適性検査で配属のミスマッチをなくし、離職防止を図るツールです。適性検査は10分程度ですので、隙間時間で回答できます。
管理画面上で受検状況を簡単に確認できますので、未回答の従業員がすぐに分かります。結果が出た後、会社の社風や上司との人間関係の相性が表示されます。
また、相性の良い部署が順番に表示され、よりマッチした部署がどこなのかをイメージできます。その人に合う部署に配属することで、離職率を低下させることが可能です。
料金
料金は月額22,000円(税込)からとなっています。契約は年単位で一括払いとなります。
なお、社員の受検費用は無料です。
ミツカリ – 会社や組織のミスマッチを予測し、早期離職を未然に防ぐ
wevox
特徴
「wevox」は、従業員のエンゲージメントを可視化し、離職防止を図るツールです。人事や経営などの特定の部署だけでなく、現場での利用メンバーにとっての使いやすさを重視しています。
質問は僅か3分で回答でき、アルゴリズムが各人に最適な質問を自動配信します。分析もリアルタイムで可能ですので、すぐに対策を考えることができます。
注目すべき観点を自動的に検出し、離職を事前に防げます。従業員のエンゲージメントを見える化するだけでなく、改善までを支援するサービスです。
料金
料金は1人あたり月額300円から利用できます。最低利用年数や最低利用人数の制限もありません。
30日の無料トライアル期間もあります。
HR Ring
特徴
「HR Ring」は、組織内の雑談を最適化し、従業員の離職防止を図るツールです。従業員は毎日簡単なアンケートに回答するだけで、心身の状態がグラフで分かりやすく見える化されます。
いつもと異なる回答があった場合、アラートで通知され、従業員一人ひとりの変化にいち早く気付くことができます。質問はたったの2問だけで、上司と部下、人事と従業員がアプリを通じてコミュニケーションが可能です。
利用者同士でグループを作り、メッセージのやり取りをすることもできます。気軽にコミュニケーションを取ることが、離職防止に繋がります。
料金
料金は月額24,200円(税込)からで、利用対象は51〜100名です。100名以上でも利用できますので、問い合わせてみてください。
月額プランが基本ですが、年間プランでの契約もできます。
HR Ring|企業組織の雑談を最適化するオンライン時代のコミュニケーションアプリ
thanks!
特徴
「thanks!」は、感謝を伝え合うことで組織力をアップし、従業員のモチベーション向上を目的とする離職防止ツールです。顧客からの褒める声を従業員にリアルタイムで共有するため、やりがいを感じられるようになっています。
リピーターやロイヤルカスタマーの良い評価を集め、ポイントとして登録します。ポイントはT-PONTやPontaポイントと交換可能です。
従業員のモチベーションをアップし、サービスの向上にも繋がります。特にBtoC事業を展開する企業には最適なツールと言えます。
料金
料金は1人あたり月額300円から利用できます。プランはベーシック、スタンダード、プレミアムの3つがあり、プランによって料金は異なります。
7日間の無料トライアルもありますので、まずはテスト導入してみるのがおすすめです。
【公式】thanks!| お客様から『ありがとう』で接遇力・ホスピタリティ向上支援。
Geppo
特徴
「Geppo」は、個人の課題を見える化し、従業員の離職防止を図るツールです。毎月1回調査を実施し、従業員のコンディションとエンゲージメントを把握できます。
質問は3問で、実名での回答になります。ログインも不要ですので回答率は高いです。
テレワーク環境における、顔が見えないことによるストレスやメンタル面での不安を解消します。従業員の本音を引き出し、離職を事前に防止します。
料金
料金は月額20,000円(税込)からとなっており、基本的には1,000人までの利用になります。ただし、1,000人以上でも相談可能です。
最低利用期間は半年となっています。
タレントパレット
特徴
「タレントパレット」は、あらゆる人材データを一元化して分析を行い、従業員の離職防止を図るツールです。
モチベーション・アンケートをもとに、従業員を「充実成長」「疲弊危険」「業務不適合」「物足りない」の4パターンに分類します。時系列でモチベーションの推移によって、従業員の状態を把握できます。
また、蓄積した離職者のデータからヒートマップを表示し、離職傾向にある従業員を早期に発見します。精度の高い離職防止へのアクションを実現可能です。
さらに、AIで離職危険度をスコア化します。ダッシュボードで離職の兆候をタイムリーに経営まで共有できます。
日々のモチベーション分析によって、離職の危険がある従業員を発見し、アラートで知らせてくれます。
料金
料金は非公開となっています。登録する社員数に応じて変化します。
問い合わせれば、具体的な料金を知ることができます。
タレントパレット | 科学的人事を実現するタレントマネジメントシステム
Compass
特徴
「Compass」は、ストレス耐性や職業適性、個々の能力などを計ることができるツールです。離職防止としても有効ですが、採用時に実施するとより大きな効果が得られます。
「ストレス耐性」や「対人コミュニケーション」など、働くうえで重要な部分を知ることができます。質問は148問と少し多めですが、その分正確な分析が可能です。
採用ミスマッチを減らすことで、離職率の低下に繋がります。
料金
料金は通常プランだと1人あたり2,000円となっています。これは年間の利用見込みが100名以下の企業の場合です。
年間の利用見込みが100名以上の企業の場合、半額プランで1人あたり1,000円になります。
Web適性検査サービスCompass(コンパス)の導入で企業と個人の最適な結びつきを目指す|株式会社ING
カオナビ
特徴
「カオナビ」は、定期的なサーベイや分析で離職防止を図るツールです。離職兆候を素早くキャッチし、早期にケアします。
定期的なパルスサーベイを実施し、個人・所属ごとの結果や推移を蓄積できます。その結果を用いて、コンディションの悪い従業員のみ追加調査することも可能です。
アンケートと退職面談で退職理由を蓄積し、傾向を分析します。該当社員をピックアップして共有し、人事と現場で協力してフォローします。
料金
料金は非公開となっており、利用人数によって変動します。問い合わせると、具体的な金額を知ることができます。
ストラテジープラン、パフォーマンスプラン、データベースプランという3つのプランがあります。
カオナビ|【シェアNo.1】社員の個性・才能を発掘し、戦略人事を加速させるタレントマネジメントシステム
ラフールサーベイ
特徴
「ラフールサーベイ」は、2種類のサーベイによって従業員の離職防止を図るツールです。19問のショートサーベイでは、メンタル・フィジカル・エンゲージメントの項目を分析できます。
回答時間は1~2分で、月1回の実施が目安となります。144問のディープサーベイでは、人間関係や離職リスク、社内外ハラスメントなどの項目を細かく把握できます。
回答時間は10~15分で、年2~4回の実施が目安となります。集計データは直感的で見やすく、離職の予兆をすぐに捉えることが可能です。
料金
料金は1人あたり月額400円からになります。最低契約期間は1年ですので、注意してください。
一部の部署、チームからの導入も可能です。
Unipos
特徴
「Unipos」は、ピアボーナスによって従業員の離職防止を図るツールです。
ピアボーナスとは、従業員同士が”貢献に対する称賛のメッセージ”と”少額のインセンティブ”を送り合う仕組みのことです。インセンティブはさまざまなリワードと交換できます。
マネージャーや他部署から見えなかった貢献が可視化され、ポジティブな感謝・称賛のサイクルが習慣化します。貰った側はリアクションで簡単に返信できますので、負担がかかりません。
従業員同士で信頼関係を深めることで、エンゲージメントやモチベーションの向上に繋げられます。
料金
料金は非公開となっており、利用人数によって変動します。問い合わせれば、具体的な金額を知ることができます。
オプションの有無で料金は異なります。
Unipos (ユニポス) | 心理的安全性を高め、組織を強くする。
1on1 Talk
特徴
「1on1 Talk」は、上司と部下の1対1のやり取りを成功に導き、従業員の離職防止を図るツールです。
1対1の面談と、終了後のフィードバックや振り返りまで、全てがクラウド上で完結します。アナログな対話で、上司も部下もチームも成長できます。
また、独自の診断ツールで、関係値のレベルを把握し、トークテーマ設定機能で話題を探す手助けをします。少しずつ段階を追って、関係性を深めていくことができます。
普段は言いにくいことも、アプリケーション上でコンディションを伝えやすい仕組みになっています。
料金
料金は1人あたり月額300円から利用できます。その他の詳しい金額については、問い合わせることで確認できます。
離職防止ツールが必要な理由
離職者が出ることは、会社にとってできるだけ避けたいものです。従業員を一人雇うだけでも、コストや時間がかかります。
いくつかの採用プロセスを経て、ようやく人材を確保しても、すぐに辞めてしまったら意味がありません。
離職者が出てしまうと、他の従業員の業務が増え、仕事のモチベーションを低下させてしまいます。そうなると、さらに離職者が増えてしまう恐れがあります。
そのため、可能な限り離職者を出さず、採用にかけたコストや時間を無駄にしないためにも、離職防止ツールが必要なのです。
離職防止ツールを導入するメリット
離職防止ツールを導入するメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
従業員の内面を可視化できる
1つ目のメリットは、従業員の内面を可視化できることです。離職防止ツールの多くは、アンケートや質問によって、従業員の本音を引き出すような仕組みになっています。
面と向かっては相談しにくい悩みも、答えやすいのです。従業員が仕事に対してどのように感じているのかを知ることができれば、離職を事前に防げます。
質問への回答を数値化し、データとして分析することで、従業員一人ひとりの状況を把握できます。
個別でのフォローができる
2つ目のメリットは、個別でのフォローができることです。離職防止ツールでは、質問を通して離職する可能性がある従業員を発見できます。
そのため、離職の恐れがある従業員に対して、個別でフォローすることが可能です。質問の回答を深堀りし、具体的にどのようなことに悩んでいるのかを聞くことが重要です。
離職の予兆がある従業員が、我慢の限界を超える前に個別でフォローすれば、事前に離職を防げる可能性があります。
離職者のデータが蓄積され活用できる
3つ目のメリットは、離職者のデータが蓄積され活用できることです。離職防止ツールには、日々多くのデータが蓄積されていきます。
従業員一人ひとりのデータが残っているため、離職者が質問に対してどのような回答をしていたかが分かります。そのため、離職者のデータを活用して分析すれば、傾向がはっきりと見えてきます。
傾向が分かれば対策が取れますので、離職者を減少させることが可能です。離職防止ツールを導入すれば、社内の職場環境をより良くして、従業員の不満や悩みにいち早く気付けます。
離職防止ツールを導入するデメリット
離職防止ツールを導入するデメリットとしては、次のようなものが挙げられます。
コストが高い
1つ目のデメリットは、コストが高いことです。離職防止ツールは効果が高い分、お金がかかります。
ツールによって費用は異なりますが、初期費用と月額料金が必要になります。従業員が100人以上いる規模の会社の場合、毎月のランニングコストは数万〜数十万円かかるでしょう。
ただし、長期的な視点で見て、離職の予兆がある従業員の流出を防止できれば、結果的にコストの削減になる可能性があります。そのため、コストの高さを必要経費として捉える考え方もできます。
効果がすぐに現れないケースもある
2つ目のデメリットは、効果がすぐに現れないケースもあることです。離職防止ツールでは、データの集計に時間がかかります。
導入して間もないタイミングでは、離職者の傾向が分かりません。離職者が一定数出てから、離職する従業員の特徴が明らかになります。
また、そもそも離職を検討する従業員の数が少なければ、効果も分かりづらいです。せっかくコストをかけて導入したのに、何の意味もないと考えてしまうかもしれません。
離職防止ツールの効果が出るまでには、時間がかかることを頭に入れておきましょう。
離職防止ツールを選ぶ際のポイント
離職防止ツールを選ぶ際のポイントとしては、次のようなものが挙げられます。
実用性の高さと使いやすさはどうか
1つ目のポイントは、実用性の高さと使いやすさはどうかです。実用性はさることながら、実際に使う従業員が使いやすかどうかも重要です。
離職防止ツールは、従業員のリアルな声を反映したデータがなければ効果を発揮しません。そのため、パソコンやスマートフォンで簡単に入力できるか、時間がかかりすぎないかなど注意すべきポイントが多いです。
従業員のことを考えて、シンプルで操作しやすく時間がかからないツールを選ぶようにしましょう。
他社の導入事例がどれくらいあるか
2つ目のポイントは、他社の導入事例がどれくらいあるかです。離職防止ツールに効果があるかどうかを判断するのは難しいです。
そのため、他社の導入事例を確認することをおすすめします。離職防止ツールのホームページには、導入事例が記載されている場合が多いです。
自社と同じ事業を行っている企業が導入しており、使用している企業の数が多いと安心です。必ず他社の導入事例をチェックしてから、離職防止ツールを選びましょう。
フォロー体制が整っているか
3つ目のポイントは、フォロー体制が整っているかです。離職を検討している従業員が判明しても、うまくフォローできなければ意味がありません。
そのため、フォロー代行やフォロースキルの研修がサービスに含まれているツールを選ぶのが良いでしょう。フォロースキルがなければ、従業員の離職を防止しようとしても、かえって逆効果になる可能性があります。
フォロー体制が整っている離職防止ツールを選び、適切なアクションを起こしましょう。
自社の規模に適しているか
4つ目のポイントは、自社の規模に適しているかです。離職防止ツールは、大企業向けや中小企業向けなど、様々な種類のものがあります。
自社の規模に合っていなければ、効果を得られない可能性が高いです。
また、利用人数が多いほど利用料金が高くなる場合がほとんどです。そのため、従業員が150人しかいないにもかかわらず、2000人程度の利用を想定したツールを選んでしまうと、無駄なコストが増えます。
ツールが自社の規模に適しているかを事前にしっかり確認しましょう。
料金設定は適切か
5つ目のポイントは、料金設定は適切かです。離職防止ツールによっては、かなり費用がかかるものもあります。
もちろんその分効果が高ければ問題ないかもしれませんが、できるだけコストは抑えたいものです。たとえ離職者を減らすことに成功しても、お金がかかりすぎたら意味がありません。
そのため、複数の離職防止ツールを比較し、料金設定が適切かを判断しましょう。
離職率が高い業界
離職率が高い業界は、次のとおりです。
飲食業界
飲食業界は、長年にわたって離職率が高いです。激務にもかかわらず賃金が安いため、離職者が多いです。
接客が大変で、理不尽なクレームに対応することも日常茶飯事です。長時間労働が前提で、勤務形態が不規則なことも離職率の高さに繋がっていると考えられます。
生活関連サービス業界
生活関連サービス業界も離職率が高いです。具体的には、旅行代理店、ブライダル、クリーニングなどです。
労働環境が厳しく、賃金水準も低いため、離職者が多くなっています。顧客ファーストで対応しなければならず、ストレスが溜まりやすい環境と言えます。
たとえやりがいがあっても、賃金が低ければ辞める人が多くても無理はありません。
教育業界
教育業界も離職率が高いです。主に学校の教師や学習塾の講師などです。
教育業界は業務量が多いうえに、賃金水準がかなり低いです。特に学校の教師の場合、土日は無給で部活の顧問を担当しなければならないこともあります。
常に人手不足で、保護者や学生同士のトラブルなどもありますので、ストレスフルな環境です。
医療業界
医療業界も離職率が高いです。給料は比較的高く、やりがいも感じやすい業界ですが、とにかく仕事が激務です。
体力仕事が多く、夜中に患者の対応をしなければならないことも多いです。一人の業務量が膨大で、職場内での人間関係のトラブルも起きやすいです。
また、看護師のほとんどが女性ということもあり、結婚や出産などで離職するケースも多くなっています。
小売業界
小売業界も離職率が高いです。具体的には、スーパーやコンビニ、アパレルショップなどです。
基本的に同じ業務の繰り返しであることや、キャリアアップが見込めないことが離職率の高さに繋がっています。労働時間が長く立ち仕事のため、体力的に厳しいことも多いです。
さらに給料も安いため、辞める人が後を絶たないのも無理はありません。
PULSE AI(パルスアイ)を導入して離職防止を!
今回は、離職防止ツール20選を徹底比較し、選ぶ際のポイントや導入するメリット・デメリットについても解説しました。
PULSE AI(パルスアイ)を導入すれば、優秀な社員の予期せぬ退職を防ぐことができます。アンケート配信は月1回で従業員の負担が少なく、利用料金は一人当たり月額220円(税込)です。
初回調査無料でトライアル利用が可能で、初期費用は一切かからず、最低利用期間もありません。
PULSE AI(パルスアイ)を導入し、優秀な社員の離職を防止しましょう。