今回は、AIメンター機能の使い方について解説します。

AIメンターは、OpenAI社が開発した世界最先端の対話型AIである「ChatGPT(チャットGPT)」を実装しており、マネージャーが抱える様々な悩みの相談相手として、効果的な助言を行い、課題解決を支援します。
※ChatGPT(チャットGPT)は、自然言語処理のための人工知能技術であり、言語の理解と生成において高い精度を発揮し、文章生成、意図理解、翻訳、要約、会話生成など、様々なタスクが可能な高性能AIです。

AIメンターができること

AIメンターができることは、「原因の整理」「解決策の提案」「悩みの相談」などです。パルスアイの結果を踏まえ、「スコアが低い原因を整理してほしい」「解決策を提案してほしい」という質問に答えてくれたり、マネージャーが抱える個別性の高い悩みについても相談にのってくれ、内容に応じた助言をしてくれます。

今までは、パルスアイで発見できた課題に対して、どのように解決すべきかという個別具体的なソリューションを提示することはできませんでしたが、AIメンターの活用により、各社固有のスコアをAIメンターに提示し、AIの考えるソリューション・アイデアを得るということができるようになりました。

AIメンターの使い方

基本的な使い方

AIメンターの使い方は簡単です。サイドメニューから、AIメンターのページを開き、聞きたい質問(相談したい内容)を入力し、送信するだけでOKです。

入力欄にテキストを記入し、「送信」ボタンクリックで、質問を送信できます。(Windows PCの場合は”control & enter”、Macの場合は “command & enter”でもメッセージを送信することができます)
質問に対して、AIメンターが一問一答形式で、回答をしてくれます。

より具体的に教えてほしい場合は「もう少し具体的に教えて」、続きを教えてほしい場合は「続きを教えて」と入力すると、前問のやり取りを引き継いだ上で、追加の回答を返してくれます。

AIメンターの回答の一部に対して、さらに具体的な提案を求めることも可能です。(↓は、プロジェクト管理ツールを3つ提案してと依頼した結果)

このように、AIメンターは様々な質問に対して、有効な回答をしてくれます。
但し、不正確な情報や偏った内容を回答する場合がありますので、AIメンターの回答が完璧でないことを理解した上で、利用してください。

AIメンターへの質問のコツ

AIメンター(ChatGPT)が期待した通りの回答をしてくれるためには、どのような質問をするかが重要になります。雑な質問をすると雑な回答が返ってきますし、具体的な質問をすると具体的な回答が返ってきます。

AIメンターへの質問のコツとして、以下の3つを意識してみてください。

1. 背景情報や前提条件を伝える
2. パルスアイの結果を必要に応じて含める
3. 依頼はできるだけ具体的にする

こういう場合はどうする?

期待した回答が返ってこない

期待した回答が返ってこない場合は、質問の仕方を工夫してみると良いでしょう。どういう前提を押さえておいてほしいか、どういうことについて教えてほしいか、必要な情報を追加で伝えた上で、もう一度質問してみてください。

質問が入力できない or 回答がない(反応しない)

AIメンターは、ChatGPTのアプリケーションを利用しているため、時間帯によって接続しにくくなったり、回答が遅延したりすることがあります。また、回答が得られない場合は「上限に達したため、現在ご利用いただけません」というエラーメッセージが出ます。この場合は、しばらく時間を空けてから、もう一度利用してみてください。

回答内容が怪しい(正しいかどうかわからない)

AIメンター(ChatGPT)は、2021年以降の出来事や、時系列と共に変化する事柄について、事実(ファクト)を正確に回答するのが得意ではない場合があります(※正しくない情報を伝えることもあります)。AIメンターの回答の信憑性が疑われる場合は、Google検索でダブルチェックし、確認するようにしてください。

AIメンターの活用例

原因の整理・問題点の深掘り

パルスアイで得られる従業員エンゲージメントのスコアと、その内訳の8項目のスコアを入力し、エンゲージメントが低い原因を質問することで、従業員エンゲージメントを低下させる要因を回答してくれます。この例では「従業員がキャリアパスや報酬に不満を持っている可能性」「従業員がリーダーシップに満足していない可能性」が、従業員エンゲージメントを低下させる要因になっているという回答が返ってきました。

もう少し具体的な回答を得たい場合は「適正な昇給・昇格のスコアが低い原因を、より具体的に教えてください」と追加で聞くと、さらに具体的な原因について回答が得られます。この時は「1. 明確な報酬制度の欠如 2. 昇進機会の不足 3. 評価の不公平さを改善することで、従業員エンゲージメントを改善することが可能になります。」と返ってきました。

今度は、「経営陣のリーダーシップのスコアが低い原因についても、具体的に教えてください」と聞いてみます。そうすると、「経営陣はコミュニケーションを強化し、意思決定プロセスを透明化し、従業員にリスペクトを示すことが重要です。従業員が経営陣に信頼を持ち、共感し、尊重されることで、従業員エンゲージメントが高まることが期待できます。」と返ってきました。鋭い指摘と言えそうです。

解決策の提案・とるべきアクションの助言

AIメンターが提案した解決策の1つを具体的にどのように進めていけばいいか知りたいので「明確な報酬制度とは、どのように制度設計すればいいのでしょうか?」と聞いてみます。そうすると、「1. 目的の明確化、2. 評価基準の策定、3. 報酬の種類の決定、4. 金額の決定、5. 管理方法の確立という手順に基づいて、明確な報酬制度を設計することにより、従業員が報酬について理解しやすく、公平で透明性のある評価制度が整備され、モチベーション向上につながることが期待できます。」と返ってきました。
このように、課題を解決するための何をどのように進めていくべきかという解決策を提示してくれます。

パルスアイが退職リスク「高」と判定した社員についての回答データを提供し、上司として取るべきアクションについての助言を得るということも可能です。

悩みの相談・1on1支援

部下との関係がうまくいっていない場合は、現状を伝えることで、相談にのってくれ、どう対処すべきかのアドバイスを提供してくれます。

部下と行う1on1ミーティングの進め方や、気をつけるべきポイントについてアドバイスをもらうこともできます。パルスアイで把握できる部下のコミュニケーションタイプを伝えることで、具体的にどのように1on1を進めていくべきかアドバイスを提供してくれます。

以上がAIメンターの活用例となります。AIメンターは、前の質問内容や、話の文脈を踏まえて回答してくれるので、多くの場合において、マネージャーにとって気づきがある助言・提案を得られると考えております。

是非色々な質問を投げかけていただいて、日々の組織運営の参考として活用していただければと思います。