2024年5月に、オープンAIは、ChatGPTの新モデルChat GPT-4oをリリースしました。Chat GPT-4oの画像処理能力は非常に高く、パルスアイにとっても大きな意味を持つことになりそうなので、Chat GPT-4oの凄さを数回に分けて分析していきたいと思います。

Chat GPT-4oとは

末尾のoは、omni(オムニ)のoで、テキスト・音声・画像などの異なるデータを統合的に処理可能な最先端のマルチモーダルAIであることを意味しています。
Chat GPT-4oは、以前のバージョンと比較して、以下の改善点と新機能を備えています。

  1. 性能向上: GPT-4はより高度な自然言語処理能力を持ち、複雑なクエリや要求にも正確に応答できるようになっています。文脈をよりよく理解し、一貫性のある回答を提供します。
  2. 多言語対応の強化: 複数の言語での応答精度が向上しており、さまざまな言語でのコミュニケーションがよりスムーズになっています。
  3. 長いテキストの処理: より長いテキストの入力と出力を処理できるようになっており、複雑な文書や長文の解析も可能です。
  4. 創造性の向上: 物語の作成、詩の作成、クリエイティブな文章の生成など、創造的なタスクでのパフォーマンスが向上しています。
  5. コーディング支援: プログラミング言語の理解が深まり、より正確なコード生成やデバッグ支援が可能になっています。特に、エラーメッセージの解釈と修正提案が向上しています。
  6. 対話の改善: より自然な対話が可能になり、人間のような応答を提供します。質問の文脈を理解し、継続的な会話をサポートします。
  7. 画像入力の処理: 画像入力を処理し、それに基づいた応答を生成する能力が追加されました。これにより、画像解析や説明が可能になります。
  8. カスタマイズ機能: ユーザーや企業が自分のニーズに合わせてモデルを調整し、特定のタスクやドメインに特化した応答を生成することができます。
Answered by Chat GPT-4o

特に注目なのは、「7. 画像入力の処理」です。画像をアップロードすることで、その画像を解析し、分析・考察・提案をしてくれます。画像の意味を読み取る(解釈する)能力が非常に高いので、パルスアイのAIメンター機能も大幅に強化できそうです。

エンゲージメントサーベイのグラフ分析

従業員エンゲージメントサーベイ「パルスアイ」で生成されるグラフを活用して、Chat GPT-4oがどのようなアドバイスをしてくれるのか見ていきたいと思います。

従業員満足度の比較

「従業員満足度の比較」グラフは、パルスアイで計測される26項目について、それぞれの満足度スコアと他社平均を表示するものです。自社において、満足度が高い項目、低い項目が何かを把握できます。

「このグラフを分析してください」と質問すると、以下の回答が返ってきました。

グラフの分析

このグラフは「項目別満足度の比較」を示しています。縦軸は満足度のスコア(50から90まで)、横軸はさまざまな項目を表しています。緑色の線は「全社」のスコアを、灰色の線は「他社平均」のスコアを示しています。

解析結果

  1. 全社 vs. 他社平均の比較: 全体的に、全社のスコア(緑色の線)は他社平均(灰色の線)と似たような傾向を示していますが、いくつかの項目で違いがあります。
  2. 高い満足度の項目: 全社のスコアが他社平均を上回っている項目がいくつかあります。例えば、「十分な睡眠」、「ワークライフバランス」、「職場環境、設備、ツール」などです。
  3. 改善が必要な項目: 他社平均よりも低いスコアを示している項目もあります。「適切なフィードバック」や「評価基準の明確さ」など、改善の余地がある項目が見受けられます。

このグラフをもとに、企業は特定の分野での改善策を検討することができ、従業員の満足度向上を目指すことができます。

Answered by Chat GPT-4o

従業員満足度の向上を目指すことができ、特定の改善が必要な項目が何であるかを指摘してくれました。

ESマトリクス

ESマトリクスは、部署ごとに、所属メンバーの全26項目に対する重要度と満足度を4象限グラフにマッピングします。マネージャーは、自部署の強み(=メンバーが働く上で重要視しており、かつ、満足度も高い項目)と課題(=メンバーが働く上で重要視しているが、満足していない項目)を把握できるので、部署運営において重点的に取り組むべき事項の判断につなげられます。

「このグラフを分析してください」と質問すると、以下の回答が返ってきました。

このグラフは「ESマトリックス」と呼ばれるもので、項目ごとの満足度と重要度を四象限に分けて示しています。横軸が重要度、縦軸が満足度を表しています。以下は各象限の説明とその内容です。

I. 強みの源泉(右上象限)

この象限は、重要度が高く、満足度も高い項目を示しています。ここに含まれる項目は、会社の強みとして認識されるべきです。

  • 職場の人間関係
  • ワークライフバランス
  • ワークスタイル
  • ハラスメントがないこと
  • 健康(十分な睡眠)
  • 能力適性

II. 現状維持(右下象限)

この象限は、重要度が低く、満足度が高い項目を示しています。これらの項目は現状を維持しつつ、他の重要な領域にリソースを集中することが考えられます。

  • 成長実感
  • 理念への共感
  • 周囲からのサポート
  • 心理的安全性
  • 責任と権限

III. 課題(要改善)(左上象限)

この象限は、重要度が高く、満足度が低い項目を示しています。これらの項目は、最も優先的に改善が必要な領域です。

  • 仕事内容
  • パフォーマンス
  • 報酬水準
  • 適正な昇給・昇格

IV. 取捨選択(左下象限)

この象限は、重要度が低く、満足度も低い項目を示しています。これらの項目は改善の優先度が低いと考えられますが、無視するのではなく、時間とリソースの観点から適切に対応することが求められます。

  • 経営陣のリーダーシップ
  • 適切なフィードバック
  • 評価基準の明確さ
  • チームとしての機能
  • 情報共有の環境
  • モチベーション

解析結果

  1. 強化すべき領域: 「課題(要改善)」の象限にある項目に対して特に重点的に取り組む必要があります。特に「仕事内容」や「パフォーマンス」など、仕事の本質に関わる部分での改善が求められます。
  2. 維持すべき強み: 「強みの源泉」に位置する項目は引き続き維持・強化し、従業員の高い満足度を保つことが重要です。
  3. 低優先度の改善: 「取捨選択」の項目に対しても、少なくとも基本的な水準を満たすように管理することが求められます。

この分析に基づいて、企業はリソースを効果的に配分し、従業員の満足度とエンゲージメントを向上させる戦略を立てることができます。

Answered by Chat GPT-4o

このように、ESマトリクスでわかることをほぼ正確に表現してくれており、強化すべき領域が何か、維持すべき強みが何かという結論も適切なアドバイスになっています。

エンゲージメント分析

最後に、ダッシュボードに表示されるエンゲージメント分析のエリアにある複数グラフが表示されている画像で試してみましょう。

「このグラフを分析してください」と質問すると、以下の回答が返ってきました。

このグラフは「エンゲージメント分析」を示しており、従業員のエンゲージメントレベルやその変動、部門別のエンゲージメントスコアを詳細に分析しています。以下は各セクションの詳細な分析です。

全体的なエンゲージメント

  • エンゲージメントスコア: 現在のエンゲージメントスコアは71で、「STAY」レベルにあります。これは高水準、中水準、低水準の3つのカテゴリーのうち、中水準に位置していることを示します。

エンゲージメント推移

  • 全社 vs. 他社平均: 時系列データによると、全社のエンゲージメントスコア(緑色の線)は最近まで増加傾向にありましたが、直近で他社平均(灰色の線)と同程度かやや低い水準にあります。

項目別スコア変化

  • プラスの変化:
    • 能力適性 (+1.6)
    • 成長実感 (+1.5)
    • サポート (+0.7)
    • 理念共感 (+0.4)
    • 適正昇給 (+0.1)
  • マイナスの変化:
    • 自身の役割 (-0.4)
    • 経営陣 (-0.3)
    • 価値観 (-0.3)

エンゲージメント部門別ランキング

  • トップ5:
    • 営業企画課 (77)
    • パルスアイ事業部 (75.1)
    • 営業部 (74.9)
    • パルスアイG (73.2)
    • 東京営業所 (72.9)
  • ワースト5:
    • 受託開発G (60.6)
    • システム開発部 (66.9)
    • 管理部 (69)
    • 人事総務課 (71.3)
    • 東京営業所 (72.9)

エンゲージメント部門別スコア変化

  • スコアアップ:
    • パルスアイG (+5.2)
    • 人事総務課 (+5)
    • パルスアイ事業部 (+3.6)
    • 東京営業所 (+3.6)
    • 営業部 (+3.4)
  • スコアダウン:
    • 受託開発G (-18.7)
    • システム開発部 (-4.2)

解析結果

  1. ポジティブな変化:
    • 能力適性や成長実感が大幅に向上しており、従業員が自己成長を感じていることがわかります。
    • パルスアイGや人事総務課など、いくつかの部門でエンゲージメントスコアが大幅に向上しています。
  2. ネガティブな変化:
    • 受託開発Gのスコアが大幅に低下しており、重大な問題が存在する可能性があります。この部門に対しては早急な対応が必要です。
    • システム開発部もスコアが低下しており、改善が求められます。
  3. 部門間の格差:
    • トップとワーストの部門間でエンゲージメントに大きな格差が見られます。ワースト部門の課題を特定し、改善策を講じることが重要です。

このデータに基づいて、企業は特定の部門や項目に対して重点的な対策を講じ、全体のエンゲージメントを向上させる戦略を立てることができます。

Answered by Chat GPT-4o

このように、グラフ情報をかなり正確にテキスト情報に読み替えることができています。解析結果については、簡潔ではありますが、全体的に的を得ており、「受託開発Gに対しては早急な対応が必要」と指摘しいるなど、鋭いアドバイスも含まれている評価することができます。

いかがでしたでしょうか?
Chat GPT-4oを活用することで、パルスアイで得られる分析グラフをどのように解釈し、何をすべきかという示唆を得るところまで、AIがサポートしてくれるようになります。

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